これは、悪い夢

「この資料、生徒会室に届けてくれないか。」

部活の顧問の先生に言われ、私はすぐに生徒会室に向かいました。

でも、まさか、あんな光景を目にするなんて…。


 

生徒会室の扉を開こうとした瞬間、部屋の中から今までに聞いたことのないような呻き声が聞こえました。

「…あぁ…っ…。」

なんだろう、この声…。

悪い予感がしたのに、私は扉にそっと手をかけ中を覗いてしまいました。

部屋の中には生徒会長と数学の先生がいましたが、なにやら様子がおかしいです。

「ふふ、それにしても、全生徒のお手本になるべき君が学校でこんなことをしているなんて…。皆に知れたらどうなると思う?」

「そういう先生だって、教師という立場で生徒にこんなことしてるじゃないですか。」

「求めてきたのは君の方だろう。」

「じゃあ、やめますか?さっきから観客の方がいるみたいですし。」

部屋の中の二人が私の方を見ました。

ギラギラとした二人の目。

私はとにかく恐ろしくて、声も出せません。

 

二人はなにをしているの…?

どうして…?

私はどうすればいいの…?

 

「部屋の中はどうだった?」

突然の声に驚いて振り向くと顧問の先生がいました。

いつの間に…?

「どうだったのかと聞いているんだ。答えられないのか?」

そんな…どうって言われても…。

言葉につまっている間も、部屋の中からは二人のあやしげな声が聞こえてきます。

こわい….!!

私は走ってその場から逃げ出しました。

背中に感じる顧問の先生の目線と、

耳にこべりついた怪しい声を必死で振り払いながら、

これは悪い夢なんだと、そう思うことにしたのです…。

 

夢には必ず、終わりがありますから。

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