台風の日、誰もいない放課後。

どうしよう…すごい雨—。

学校の図書室を出ると辺りは暗く、強い風を伴う暴風雨になっていた。本当は全校生徒が早く帰らなくちゃいけなかったのに、私だけこっそり残ってたのがいけないんだけど…。

 

「おい、まだ帰ってなかったのか。」

「先生…!」

「今日は早く帰るように校内放送でも言ってただろう。」

「すみません…。どうしても今日中にやりたい調べ物があって図書室に行ったらこんな時間になっちゃって…。」

「まぁ、今日は俺が家まで送ってやるから。とりあえず準備室に行くぞ。」

「はい、先生…。」

 

この先生は化学の先生で、優しくて授業もわかりやすくて生徒に人気だ。今日の鍵当番がこの先生で良かった…。先生は化学実験準備室に自分のデスクがあって、職員室よりもこっちにいることが多いって誰かが言ってたなぁ。私は初めて入るけど。

 

「じゃ、ちょっとだけ事務処理するから少し待ってて。」

準備室は少し狭くて、いろんな薬品とか資料が入った戸棚と、少し大きめの机に椅子が4脚、奥に先生のデスクとソファがあった。ソファには枕がおいてあるから、きっと先生の仮眠スペースなんだろう。

私はとりあえず椅子に座った。外の風と雨の音がうるさい。

「ハーブティー、飲めるか?」

「え?はい…。」

先生がお茶を用意してくれるなんて…。やっぱり優しいなぁ。マグカップに入ったハーブティーはきれいな赤色で、湯気とともに漂う香りは、今までに嗅いだこともないような良い香り。一口飲むと甘くて、美味しくて、心までとろけそうになってしまった。

「すっごく美味しいです…!なんのハーブティーなんですか?」

「ああ、ハイビスカスにいろいろブレンドしたんだ。俺のオリジナル。リラックス効果があるからたくさん飲みなさい。」

「先生ってハーブのブレンドもできるんですね!しゅごいでしゅ…。え…?なんか…。」

どうして…?身体が急に熱くなってきてなぜか言葉がうまく言えない…。

「せんしぇい、なんか…、身体があつくて、ぼーっとしましゅ…。」

「どうしたんだろうね。熱でもあるのかな?」

そう言って、先生は私の額に手のひらを当てる。先生の大きな手。ひんやりして気持ちがいい。

「けっこう熱があるみたいだね。少し横になろうか。立てる?」

先生に支えられながら部屋の奥のソファに向かう。先生に後ろから抱きしめてもらってるみたい…。こんなに男の人と距離が近いの、変に意識しちゃって恥ずかしいな…。

ソファに仰向けで寝させてもらう。さっきよりももっと頭がぼーっとしてきちゃった…。

「大丈夫?少しは楽になった?」

「ん…まだ、あついでしゅ…。」

「ブラウスのボタン、外した方が涼しいんじゃないか?」

そうか、私、こんな冬服の制服着てるから暑いのかな。もっと涼しくなりたい…。でも正直、ボタンを外すことさえ大変なくらい、身体はだるくて動くのが辛い。

「せんしぇいに外してもらいたいでしゅ…。」

「おいおい、自分の言ってることわかってるのか?」

「…?」

「わかった。してあげよう。本当に、君みたいに心も身体も素直な子が一番可愛いね。」

先生が私の制服のボタンを外していく。

そしてゆっくりと、先生の手が私の肌に触れた—

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