貴方と一緒にその先へ

右耳に囁く声。

貴方のバリトンボイスは、

私の腰によく響く…。
「辛いか。耐えられないか。」
その問いかけに、私は首を横に振る。
とっても辛いです。

たえられません。

でも、お願いです、

ここでやめないでください。

そんな気持ちを込めながら。
口枷をされて言葉が出せないから、手足を縛られて動かせないから、それくらいしか意思表示はできないけど、この溢れる気持ちは、貴方なら嫌と言う程伝わっているでしょう?

「痛めつけられるのが、そんなに嬉しいのか。」

いいえ、それは違います。私は、痛い事をされて喜んでいるのではありません。

痛い事をされた、その先を味わいたいのです。

それは、1人では辿り着けません。圧倒的な力の差で私をねじ伏せてください。私を、私という空間から引きずり出してください。

「何か言いたいことがあるんだろう?」
貴方は、とても優しい手つきで、ゆっくりと口枷を外す。
そして、涙と唾液と鼻水でぐちゃぐちゃになった私の顔を、貴方は両手で包み、生温い舌でべろりと舐め上げる。
「さあ、言ってみなさい。」
私は、ゆっくりと口を開いた…。

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